燃え尽きた命をあいつに捧げよう、背中を押す者、名も知らぬ者が死んで行くなら
俺も死んで行きたい。
真実を打ち明けた時に見出した光、闇夜に浮かぶ満月は赤かった・・・、不気味と
思えるなら思ってみたい。消えかけた夢の様になる。
縮む命を燃やし続けていた頃、僕の頭に浮かぶ一匹の蝶は舞う、月明かりさえ無い時だ。

足を怯んでしまい、身体は地面へ突き落とされた、痛みなど知らなかった。
魔法とか術とか何の為に有るのか、誰も教えてくれなう秘密、関係無いのか?
有るのならそれを教えてほしい。
願うばかりで戦いなど頭に残っていなかった、風の様に去るのだ。
やがて、時間は経つ、経てば経つ程記憶が薄れてゆく現象
変らない筈のあの人は死んで行った。
忘れられた記憶を除去する。

鎖から解放された、その時動いたのが混合と言う名の力だった。
何故僕にはそれが必要なのか、リベリオンが言っていた人物・・知りたいが
そんな余裕が有るのなら今すぐ手に入れたいさ。
思うようにならない。相手にされない人間を粉々に砕いてゆく闇は
優しくない。

 

 

 

 

コンコン・・・。

 

ドアを叩く音がした、時の針は動き始めた、予告も無いまま。

「入っても良いのかリベリオン、僕だよ・・リュンシュだ」

冷え切った手で冷たく光るドアノブを握り、ドアを開けた。
部屋は暗闇に閉ざされていて、赤いランプが足元を照らしている、怪しい感じだ
そんな事より、大事にしていた鍵を右手に持っていたのを忘れていた。

「明るくない部屋、光は完全に閉ざされてしまい、俺はこのままだ」

 

破滅の音はしている、終わりの無い世界の様な音だった、不安を抱かせる。

 

「よっぽどの理由が無い限りお前はどうしようもない・・・面白くないだろう?
 そんな事より・・・」

 

右手に持っていた鍵をリベリオンへ差し出す、汚れたその手、傷の痕が沢山
未だに残っていた。
傷つきやすい身体だと自ら言っていた、遠い昔の様だ。
歩き始めた頃の記憶だけが残る、背中に残る爪の傷痕はもっと凄い
信じ難い真実を無くさせる。
嫌いだった言葉も素直に受け取れる事実、思い出す度に頭は頭痛を起こす。
足元に転がる謎の骸骨を見下ろす姿。
幼い頃の様には戻れない、後ろを振り向く勇気は無いんだ。


「その鍵をよこせリュンシュ、それさえ有れば未来は消えるぞ・・フッフッフ・・・」

未来は消える、その言葉を聞いて僕は怒りを出す。

「未来を消すのか?僕も消え、お前も全ての物が消えても良いと言うのか!?」

そうさ。
未来なんて無ければ俺はずっとこのままで生きられると知った。
不死身じゃないから思える、普通の人間ならばそれを思えない筈。

「失い始めた力を取り戻す為に僕に挑んで来たはずではないのか・・もう一度」

「もう駄目でしょ・・・俺はダンテにしか従わない、君は関係無いよ」


見えない闇を探す、結局何が欲しくて探していたのかさえ、無くなった。
知らぬ間に横切って行った光、悲しい泣き声を残しながら去ってゆく。
そっと頬に触れた時に気付いたのは、優しい光だ。
空に導かれ飛び立つ。
戦いに導かれた最後の威力、首筋に描かれた無数の線、ギリギリ皮膚を引き裂く。
そのから流れ出した青い血を舐めよう、美味しく舐めるその姿は卑しい。

 


窓が開き、背中から悪魔の羽を上手に引き出した、この空間から飛び立つ一匹の悪魔。
置いていかれたその心、闇から離脱するのはとても難しい。
夜の風は厳しく、冷え切ったこの手をマイナスへ導き、天使の背中は寂しかった。
夜へ誘う空間を切り裂く霹靂、魔法で作られた悪魔への挑み。
赤いランプは消え、この部屋は一瞬にして真っ黒の闇へ戻った。
瞳に写る悪魔はドラキュラと同じ、人間だけ写っているのに悪魔だけ見えていない真実。
幻を崩す。
一言残して行っておくれ・・・、僕の心はまだ完全に治っていない、それを踏み躙る者。
心はどうでも良い時代か、手遅れ?
伝説のスパーダの息子は双子、ダンテとバージル。
二人の厳しい道、途中に現れる過酷な選択が待ち受ける中、僕が立っている。
その二人の戦いを見下ろして居て、邪魔なんてしない。
微笑を悲しみへ変えている、首筋から昇って唇は切れる、血の味は美味しい。
身体から怪しげな雰囲気を吐き出していた。

 

今宵も悪魔は遊ぶのだろう・・・?

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送